好きなゲームを一生やっているだけで食べていける、「好きを仕事にする」の究極系であるプロゲーマーという職業。近年では子供のなりたい職業ランキングにランクインするほど人気の職種となっています。好きなゲームを仕事にしてゲームだけで生きていくという働き方は憧れますよね。eスポーツという言葉が誕生してますます注目が集まるプロゲーマーという職業ですが、なるには一体どうすればいいのでしょうか、また、どのような人がプロゲーマーになれるのでしょうか。今回はプロゲーマーになるのに必要な素質や行動を解説していきます。
そもそもプロゲーマーとは?
そもそも目標とする職業がどんなものか理解していなければ目指すことができません。まずはプロゲーマーとはどんな職業なのか考えてみましょう。
現状プロゲーマーの定義は定まっていません。ゲームのプレイを通じてファンを獲得し、ストリーマーとしての活動で生計を立てている人も多くいます。一般的にプロゲーマーというと、ゲーミングチームに所属して月収をもらったり、大会に出場して賞金を獲得したりして生計を立てている人のことを想像することが多いかと思います。また、人気になったり有名なチームに所属すると、グッズの売り上げによっても収入を得ることができます。
形態によっては、昼は会社員をやりながらゲーミングチームに所属していたり、個人にスポンサードされていたりすることで副業的にプロゲーマーをやっているという人もいます。
ここではチームに所属して固定収入をもらい、大会で結果を残して賞金を得て、同時に配信活動で収入を生計を立てている人のことをプロゲーマーとします。
普段は別の仕事をしながら空き時間にゲームをして、チームに給料や遠征費を出してもらう形でプロゲーマーとして活動している人もいます。
プロゲーマーになるためには?
ではプロゲーマーになるには具体的にどのような行動を起こせばいいのでしょうか。プロゲーマーとして生活するというゴールから逆算して考えていきましょう。プロゲーマーとして大会に出場し、賞金を獲得することを最終的な目標とすると、そのような大会に出場するためにはゲーミングチームに所属しなければなりません。
では次に、ゲーミングチームに所属するために必要な行動はなんでしょうか。チームに所属する過程にはいくつかあります。
①大会で結果を残し、コミュニティで有名になってチームからオファーがくる
②選手を募集しているチームに自分でコンタクトを取り、採用してもらうよう売り込む
③チームのトライアウトや育成枠に応募する
難易度は①が最も高く、③が最も難易度が低いでしょう。①の方法でプロゲーマーになるにはかなりの練度を要します。いずれにせよゲームが相当上手であることは前提です。また、①や②の方法でチームに所属するためにはコミュニティ内で目立った成績を残し、存在感を放っていなければなりません。いくらゲームが上手でも正体不明の人物をチームが招くことはありません。その意味では、SNSアカウントを持っており、よく活動していることは最低条件と言えるでしょう。
SNSなどでゲームのコミュニティに参加し、存在をアピールするためには、もちろんゲーム自体の腕前が必要です。では、どのように自力を付けていけばいいのでしょうか。
答えはシンプルで、ただひたすらやりまくることです。酷ですが、上達するには本当にこれしかありません。しかし、それはただ何も考えずにやり続けるということではありません。自分の目の前の目標に向かってしっかりと反省と試行錯誤を繰り返し、上手な人に聞いたり、いっしょにプレイしたりしていくことが大切です。上手な人との関わりは自分を上達させてくれるだけでなく、コミュニティ内でのつながりも広げてくれます。最初のうちは自分より上手い人は無限にいるので、臆せず積極的に関わりに行きましょう。
プロゲーマーになるにはただやりまくるしかないという現実を知ると多くの人は「そんなきついこと続けられないよ~」と逃げ出したくなります。もし、そのような感情になった場合、自分にプロゲーマーの素質はなかったのだと思ってください。プロゲーマーになれる人とはただひたすらプレイするという行為を苦に思わない人です。そのゲームが心から好きで、多くの敗北を含めて、自分の上達の過程を楽しめる人というのはプロゲーマーに向いています。なにせ、プロゲーマーになった場合のゲームへの義務感は今以上に重いからです。調子を下げて勝てなくても、そのゲームをやり続けなければいけませんし、環境の変化や不調、その時々のメンタル状況でゲームが嫌いになったとしても辞めるわけにはいきません。
そのような現実を考えると、ゲームをプレイすること自体、自分が上達したり、不調を乗り越えたりする過程自体を楽しいと思える人、つまりプレイや上達自体を目的に行動できる人がプロゲーマーになれるのです。ここにタイトルでも書いたメンタル的な落とし穴が存在します。プロゲーマーを目指すと、プロゲーマーになることが目的となってしまい、ちょっとした不調ですぐにモチベーションがなくなってしまいます。上を目指すのであれば誰しも上達しない時期や結果が出ないことが続く時期があります。そのとき、プロゲーマーになるという目的でゲームをプレイしていると必ず投げ出してしみます。ゲームをプレイすることそれ自体を目的にゲームに取り組みましょう。つまり、ゲームをとことん楽しみ続けることが大切です。
このような人は決して多くはありません。どんな状況でも決して努力とプレイを辞めず継続していくことは至難の業です。だからこそ、プロゲーマーと呼ばれる彼らは多くの人を魅了し、賞賛されているのです。
プロゲーマーになるためにやってはいけないこと
ここからはプロゲーマーになるためにやってはいけないことを紹介します。
まず前述したように、「プロゲーマーになるためにゲームをプレイする」というのが一つ目です。
2つ目は、SNS社会ならではのもので、過激な発言やチート行為、界隈でタブーとさている行為、マナー・モラルに反する行為です。このような行為をSNSに挙げる人がいますが、もしプロゲーマーを目指すのであれば絶対にやめましょう。コミュニティ内での評判が悪いといくらゲームが上手でもチームに所属することの難易度が跳ね上がります。炎上商法として知名度を上げるために過激な言動をする人もいます。ゲームで上達して結果を残すことより簡単に知名度が上がるため、安易に炎上を狙ってしまいたくなりますが、支援している企業やゲーミングチームにとっては、自分たちに悪い印象を与える危険性がある人物をわざわざ採用しません。せっかく実力があるのにどのチームにも所属できないという事態になりかねません。
3つ目は、意外に思われるかもしれませんが、プロゲーマー育成学校などに通うことです。
正確には”レベルに合わない学校に通うこと”です
プロゲーマー養成所にはハイスペックなPCやともに成長できる同期がいます。しかしなぜそんな環境に行くべきではないのでしょうか。その理由の一つが集団教育の落とし穴です。学校のように集団に対して指導や教育を行うときは、集団(クラスや学年)の平均または一番下に合わせます。小学校や中学校でも全員が理解できるようなスピードや内容で授業を行います。つまり集団への教育はトップクラスに向けては作られてはいないのです。しかし、クラスで平均程度にゲームが上手いくらいではプロゲーマーになることはできません。つまり、プロゲーマーになりたいのであれば授業とは別に放課後などにほかの人より多く練習する必要があります。また、プロゲーマーを目指せるほどにゲームが上手であれば、通常の授業は退屈で時間の無駄だと思えてくる場合もあるでしょう。
さらにそのような学校は動画編集や配信についても教えてもらえますが、一般的な大学のような内容の講義はないため、プロゲーマーの道に惜しくも敗れてしまった場合の潰しがきかなくなるというリスクがあります。実際のプロゲーマーの中には働きながら活動している人や学校行きながら活動している人もいます。若いうちから安易に自分の将来の幅を狭めてしまわないようにしましょう。
一方で、プロゲーマー育成学校にはメリットもあります。それは幅広いゲームの素養を身に着けることができるという点です。プロゲーマーになった場合、流行のゲームタイトルを行うことになります。新しくできたゲームのほうに既存のプレイヤーが流れれば、プロはそちらに移行する場合があります。そのようなとき、ゲーム全般の能力を高めておくとスムーズに移行し、新しいゲームでも結果を残せるでしょう。
また、志を同じくする仲間に出会えることも養成学校に通うメリットの一つです。一緒にゲームをする友達はSNSなどを通しても見つけることができますが、プロゲーマーまで目指しているような人はめったにいません。しかし、プロゲーマーの養成学校はみなプロを目指して入学してきているので比較的多くの仲間を見つけられるでしょう。ここは学校に行くことの最大のメリットだと思います。
まとめ
今回はプロゲーマーのなり方、やってはいけないことをご紹介しました。まとめると、
プロゲーマーのなり方は
- SNSアカウントを作成しコミュニティに入る
- ひたすらゲームをプレイする
- ゲームを楽しんで継続する
の3点が大切です。
逆にやってはいけないことは
- SNSで過激な言動やモラルに反した行為をする
- プロゲーマーになるためにゲームをプレイする
- レベルの合わないプロゲーマー育成学校に通う
の3点です。
プロゲーマーは夢のある職業で、eスポーツ業界の拡大に伴って将来さらに待遇や地位が上がることが予想されます。そんな憧れの職業に就けるように正しい努力をして頑張っていきましょう。
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