eスポーツが「オワコン」、ブームが終わったと言われてから数年が経ちます。一方で、eスポーツという言葉の知名度は上がり続けています。
eスポーツはこのまま普及していくのか?それとも一過性のブームで終わっていくのか?今後を占うeスポーツの今をお伝えします。
eスポーツ元年
eスポーツ元年という言葉を耳にしたことがありますか?
「○○元年」とは一般的にはそれが普及した年に名付けられるものです。
ではeスポーツ元年がいつかというと、2018年です。
2018年はeスポーツという言葉が流行語大賞にノミネートされ、世間一般に広く知れ渡りました。
一方で、eスポーツという言葉が出現したのは2000年代前半にまで遡ります。当時から小規模ながらゲームの大会がありましたが、海外はいちはやくeスポーツとして広がり始めていました。
2018年は国内で「Apex Legends」が大流行した年でもあります。
興味深いことに、その後も「eスポーツ元年」だと言われる年は数回ありました。「VALORANT」が流行した2020年や「ストリートファイター」が流行した2023年もeスポーツ元年だと言われました。
このように何度も元年だと言われているのは少しおかしな話ですが、それはつまりそれだけ毎年成長している産業という意味とも捉えられます。
日本eスポーツ連合(JeSU)の試算によるとこのように毎年成長を続けていることがわかります。
なぜオワコンと言われる?いつから言われている?
一方で、eスポーツはオワコンだと言われています。法律の問題や、健康問題、スポンサー問題など普及のために解決しなければならない課題が多いからです。詳しくはこちらで解説しています。
ではeスポーツがオワコンと大々的に言われ始めたのはいつからでしょうか。
実はなんとこれも2018年なんです!
JeSUが発足したのも2018年なので、連合の発足と流行語大賞ノミネートとオワコンが同時に言われ始めたということになります。
また、eスポーツが抱える課題が深刻なのもオワコンといわれる要因です。とくに観戦の難易度が高いことは大きな問題であり、ゲームをやっていない層へのアプローチが難しく、普及の障壁となっています。逆に言えば、この壁を超えることができたらeスポーツは一気に市場を拡大できるでしょう。
結局どっち?
結局eスポーツはオワコンなのか、成長産業なのか。データから言えば
eスポーツは成長産業です!
オワコンと言われてからも年々市場規模は増大していることから、もはや一過性のもではなくなってきていると言えるでしょう。しかし、その成長速度は想定よりも下回っています。成長は続いていますが、成長速度が遅いことがeスポーツがオワコンと言われる原因です。
普及への障壁は簡単には解決しなさそうですが、そのような問題が解決されたときにはeスポーツ産業は大きく成長して、一般に受け入れられていくと思われます。
別の側面として、eスポーツが解決できるとされている社会課題もあります。地方創生とリハビリテーションです。
地方の人口流出は大きな問題になています。昔は東京に施設が集中していたため、人口の東京一極集中が加速していましたが、オンラインの娯楽が増えた現代では地方でも趣味を満喫することができます。eスポーツはオンラインで遊ぶことがメインなので、地方に若者を呼ぶのにも適していると言えます。
リハビリテーションは高齢や事故、障害なので体が不自由な方がゲームでリハビリ・余暇を楽しむというものです。eスポーツはフィジカルスポーツよりも体が動かないことに対するハンディキャップが軽いという特徴があります。多くの人が平等に戦うことが可能なスポーツなのです。
また、手先をうごかし、脳を刺激するという点で高齢者のリハビリテーションや認知予防に役立つとされています。スポーツと違って体力を消耗しない点においてもeスポーツを採用するメリットとなります。
このように、社会課題と業界の課題をうまく解決していくことで、eスポーツはさらなる普及が望めるでしょう。
さらに、2024年4月にはプロゲーマー「ときど」氏が役員を務める新会社「CELLORB」の誕生が発表されました。eスポーツの長年の課題だった「プロゲーマーのセカンドキャリア」の課題の解決にも力を入れていくと公表しています。
この機会にeスポーツを始めてみてはどうでしょう。
実際にゲームをするだけでなく、大会の観戦や配信・動画視聴を通して手軽に触れることができます。
こちらの記事で始め方を解説しています
「CELLORB」発足のニュースはこちら
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